2014年4月16日水曜日

合板

ワタクシの仕事に使う材料はほとんどが無垢の木材ですが、家具業界では合板を使うのが主流です。
皆さんは合板と聞いてどういうイメージを持たれるでしょうか。偽物?安物?そういう印象を持たれるのではないでしょうか。確かに大昔には合板は無かったわけですから無垢の木材の代用品とも言えるかもしれません。合板と一口に言っても様々な種類があります。ポリ合板、プリント合板、突板合板、などなど。ポリ合板は事務所とか病院とかの家具につかわれている白いヤツです。(ちなみに色は様々あるんですけどね。)プリント合板は木目調の柄などが印刷されている合板です。突板合板は薄くスライスした無垢の木材を下地の合板の上に貼ってあるモノです。この突板合板を使った家具は高級品と言えます。ですから合板と言っても様々なんです。よく合板のことをベニヤ板とか言っていかにも安物みたいに扱いますが、実は本来ベニヤとは突板、つまり無垢の木材を薄くスライスした板のことを言うのです。ヨーロッパではこのベニヤ(突板)を使った高級家具がよく作られています。街の中にベニヤ屋さんがあってローズウッドやウォールナット、チークなど高級材のベニヤ(突板)がたくさんおいてあるそうです。それを職人が様々なかたちに貼ってゴージャスな家具に作り上げるのです。このように家具の本場ヨーロッパはベニヤ(突板)の文化なのです。ね、合板と言ってもバカにできんでしょ?合板は色々な意味で合理的で合理的な西洋人には受け入れられているってことなのでしょうか。我々日本人は無垢板信仰から離れられませんけど、ワタクシは是々非々で使っていきたいと思います、と言っても、ご理解いただけないでしょうね、やっぱり。

2 件のコメント:

  1. 大槻先生

    私の合板についてのイメージは無垢の木材に比べ、①安い ②曲がりにくい ③結構強度はある ④安物の家具に使われる 等の印象を持っていました。

    ところが先日ヨーロッパのアンティーク家具の展示会を百貨店に見に行きましたが、説明員の方にお聞きしましたら合板が多く使用されているとのこと。確かに板の厚みがうすいのです。
    先生が言われるように家具の本番ヨーロッパはベニヤ(突板)の文化なのですね。

    さて、写真では合板が山のように積まれています。何を作られるのでしょうか?
    次の教室でそっと教えてください。

    西宮市のSより
     

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  2. 西宮のSさんいつもコメントありがとうございます。

    合板には接着剤が大量に使われているので最近のエコロジー、健康志向の中ではますます肩身の狭い状況です。

    さて、この写真の仕事は残念ながら上等な仕事ではありません。

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