昨日の続きです。
ワケの解らんままにネパール領事館に駆け込んでみると、某市消防本部と日本語でかかれた救急車がそこにありました。どうやらネパール総領事おん自ら直々にインドの役所にねじ込みに行ってくれて、外交問題になるとか日本領事館が怒っているとかさんざん脅かして半ば無理やりに持って越させた様でした。大変感謝をしたのですが、同じやったらもっと早い内にやってもらいたかったところです。(あっ!贅沢言ってもた、スミマセン。)
さあ、とにかく出発です。贈呈式まで3日しかありません。しかも時間は午後の4時です。初日の今日は200キロ先の町までぶっ飛ばすことにしたのです。途中大渋滞に巻き込まれたりして事前に予約していたホテルに到着したのは午後11時ごろでしたでしょうか。この時走ったネパールまでのコースは最短距離ではあるが道路の状況があまり良くないコースでした。ちなみに、先に出発した消防車の取ったコースはネパール各地を交流しながら首都カトマンズまで行く約3000キロのコースでかなりの遠回りでありました。(当初の予定ではこのコースだったのです。)さて、初日何とか200キロ走った我々ですがあと800キロほどを2日で走らなければならなかったのです。そりゃもう走った走った!さながらインドの暴走族といったところです。とんでもない危険運転を重ねた結果、何と500キロの悪路を1日で走破しネパール国境までたどり着いたのです。「いや~、ここまで来たら安心や!あと丸々1日あるし楽勝やなぁ。」と、一安心したところだったのです。そして国境のネパール警察のオフィスに行き通関しようとすると驚いたことに通関出来ないと言うではありませんか!「おい、おい!そりゃナイヤロ!カトマンズから書類が来ているはずやから、よう見てくれよ!」と言うと、「そんなモン来てへん!ワタシはな~んも聞いてない!」とケンもホロロです。「とにかくカトマンズのP警視に問い合わせてくれ。」と頼み込んでみたところ、「一応問い合わせてやるから明日の朝来なさい。」とオフィサー。「今問い合わせてくれへんの!」とワタクシ。「本日は業務終了!」とオフィサー。それで泣く泣く人間だけネパール側のホテルで明日の朝まで待つことになったのです・・・。(続く)次回いよいよ最終回であります。
2013年2月27日水曜日
陸送隊その4
2013年2月26日火曜日
陸送隊その3
陸送隊の続きを投稿するのをすっかり忘れておりました。
さて、居残りを志願したのは良いのですが救急車を受け取って出発するまでの10日間は想像していたよりも辛いものでありました。何が辛いって、ただ待つしかないということほど辛いものはありません。書類を持って役所を走り回りやっと最後のサインをもらうだけというところまでたどり着いたのですが、最後の責任者のところで「今ここではサインは出来ん。」と言われてしまったのです。検討するからしばし待つように、との指示を受けてしまったということです。「まったく、どないなっとるねん!こんなことになんぼほど時間かかっとるんや、どアホ!(こりゃ失礼。)」と、怒ってみても仕方ありません。救急車は民間の施設に寄贈するため現地のネパール領事館にも打つ手無しです。観光でもするかと出かけてみるものの、気もそぞろで落ち着きません。また、「気の毒なこっちゃ」と、色々な人のお宅に食事に誘われてはご馳走をいただいき、その挙げ句ヘビーな下痢になってしまう有り様でした。ワタクシ、待つことが特に苦手というわけではありませんが、何せ、お歴々が出席する救急車の寄贈式の日まで刻一刻近付いているので焦りまくりです。そうこうしている内に覚悟を決めなければならない時期になってしまいました。「時間切れになったとしてもこのまま何もせず帰国するわけにはいかない、自腹を切ってでも居残って車を運ぼう」と、決心することになったのです。ところが、その矢先、何とネパール領事館に救急車が到着したという連絡が入ったのです。一体どういうことになっているのかサッパリ解らんわい!と思いながらも滞在していたホテルを慌ただしくチェックアウトしたのです。その時、寄贈式の3日前の午後4時を過ぎておりました・・・。(続く)引っ張ります、引っ張ります、まだまだ引っ張ります!
2013年2月23日土曜日
手作り家具
我々家具工房の多くは手作りであることを売りにしております。しかし、ワタクシに限って言えば手作り家具工房と名乗ることに多少の違和感があるのです。現在の家具工房では木工機械を多用しておりますので江戸指物のように純粋な意味で手作りであるとは言えません。では、手作りの定義とは何でしょうか?カンナなど手工具のみを使ったモノ作りこそ手作りであるということかな。そうであれば当工房は手作り家具工房ではありません。当工房の製作スタイルは、ウチにあるポンコツ木工機械で出来ることは機械でやって、機械で出来ないところを手工具を使って仕上げる、というモノです。純粋な意味で手作りでは無いんやろけど、手作りと違うと言われると、「ん~、そうかも知れんけど、そうでも無いようななあ~、どうかなぁ~。」と誠に歯切れの悪い返事しか出来ないのです。カンナにしても大昔では最先端の機械のようなモンやったろうし、どこまでが手作りなのか、ワタクシには結局ようワカランのです。ですから手作り家具工房と名乗ることに躊躇があるのです。(まあ、どっちゃでもエエ話ですけど・・・。)我々のような小規模の家具工房では、大手ではアホらしくてやらんような作り方をしているのは間違いないと思いますが。
2013年2月22日金曜日
椅子の納品
昨日は椅子の納品に行ってまいりました。椅子といっても、張り替えを請け負っていた椅子を納品したのでした。当工房では椅子の張り替えも承っておりますので時々こういった仕事もあるのです。今回の椅子は某公共施設の会議室用の椅子20脚でした。結構古い物ですが、昨今の財政難のため、新設では無く張り替えということでした。まあ、どこも大変ということでしょうかね。しかし、張り替えながら大事に使うというのは公共施設であっても(むしろ公共施設だからこそ?)良いことでありますので、そのお役に立てるとすればありがたいことです。残念ながら諸事情ありまして写真は無しですが、ちゃんとした仕事はしておりますので、椅子の張り替えも大槻家具工房へよろしくお願いいたします。(何でもやるのです!)
2013年2月19日火曜日
静かにモノ作り?
今日は寒かったですねぇ、雪がちらついたりして。春はそこまで来ているのでしょうが、オッチャンには辛い日々です。そんな寒さの中、せっせと仕事です。色々とやらなければならないのですが本日から先ずはスツールに取り掛かりました。数モノは作るのに飽きてしまったりするのですが一方で慣れた作業ですのでスムーズに進むというメリットもあるのです。定番を淡々と作っていくというのは職人ぽくて気持ちが落ち着くものでありますね。今のところ心静かにモノ作りです、なあ~んて言っておりますがいつまで心静かにおれるのでしょうか・・・。
2013年2月18日月曜日
倒れない程度にガンバる
週の始まり月曜日の今日は雨です。鬱陶しいのですが、気温は高めで仕事をするのにはほんのちょっと楽な一日でありました。しかも現在当工房は珍しく薪が潤沢なので薪ストーブも焚きまくりでエエ案配の日であったと言えるでしょう。(贅沢に焚くと後で困るのですが。)
さて、当工房は次なる仕事に着手であります。スツールをそこそこの本数、カフェテーブルと椅子のセットやら何やらかんやらで、ひえーっ!です。メチャクチャ忙しそうですが、何のことは無い、木工教室をやっているので時間が足りないだけのことなのです。ええ加減しんどいなぁと思うこともありますが、人間、人様に必要とされているんかもなと思うことで結構頑張れるモンです。(勘違いであってもそれはそれで良しです。)いつものように(?)、ちょっとイケてるモンを作ってヤロかな?こうなったらオッチャンは倒れるまでガンバるのであります!(アカン、アカン!)
2013年2月17日日曜日
みんぱくより
昨日、ふと当工房の郵便ポストを開けてみると大きな封筒が入っていました。「ん~、ナンやろ?」と、よく見るとナント、国立民族学博物館(みんぱく)から郵送されたモノでした。「何でうちなんかにこんな大層な所からモノを送ってくるねん?」と、さっぱり心当たりがありません。で、開けてみると中から出てきたのは特別展の案内のチラシが何枚かでした。その特別展の内容は、マダガスカルの森や木の文化などについてのモノでしたが、何でうちに送って来たんでしょうねぇ。ワタクシが木に関わる仕事だからか、それとも木工教室をやっているからでしょうか。まあいずれにしても、展示の内容はワタクシにとっても面白そうで行って見ようかなと思わせるモノでありましたが。そこで、本日はみんぱくよりの特別展のご案内です。「マダガスカル霧の森の暮らし」です。面白そうですので、ご用とお急ぎの無い方は是非行ってみて下さい。(なんでワタクシが宣伝しなければならないのか今ひとつ合点がいかないのですがねぇ・・・まあ、エエか。)
2013年2月16日土曜日
生徒さん作品紹介
本日は生徒さんの作品紹介です。とは言っても今回は、当工房カリキュラムの一つである製作課題のスツールです。何てことは無いモノでありますが使いようによってはエエモンです。ある生徒さんのご自宅で使われている様子の写真を送っていただいたのですが、それを見てビックリです。まるで作家が個展を開いた時に送る案内状の写真のようなのです。お家も写真も素晴らしいのですが(ちょっと褒めすぎ?)、カッコエエではありませんか。丁寧に作ったモノには、何かしら存在感があるのかも知れません。
2013年2月15日金曜日
日本の刃物
以前、ヨーロッパ旅行に行った人にお土産として西洋ノミをもらったことがあります。ロンドンに立ち寄った時にわざわざ専門の道具屋で買い求めたモノをいただいたのですが、その時のお話しが面白かったので紹介します。そのロンドンの道具屋では、偏屈そうなオヤジが一人で店番をしていたそうです。日本では、道具屋のオヤジは偏屈と相場は決まっておるのですが、ロンドンでもそういうことになっているようです。その偏屈オヤジにショウケースの中のノミのセットをくれと言ったところ、その偏屈オヤジが「お前日本人か?」と聞くではありませんか。「そうだ。」と友人。「日本人がなんでうちの国の刃物なんか欲しがるんや?」友人「・・・?」「日本の刃物はメチャクチャようキレるのにわざわざうちの国のなまくら刃物を買うことないやろ。」(もちろんこの偏屈オヤジは実際には関西弁を話しておりません。悪しからず。)友人「家具を作っている友人のお土産にしたいんやけど。」「そんなもんプロにこんな刃物土産にしてどうするねん!」とオヤジ。さんざんこんな押し問答を続けたあげく、渋々その偏屈オヤジはノミのセットを売ってくれたそうです。このように欧米では日本の刃物の評価がとても高いのです。
さて、せっかくお土産をもらってもこんな土産話付ではビミョーなのですが、先ずはいただいた刃物を研いでみました。結構硬い刃物で研ぐのに少々手間取ったので、「ひょっとして案外キレるかも?」と期待して木っ端の端っこを削ってみると何か変です。キレているような、キレていないような独特の感触です。そこで穴を掘ってみると何と実にアッサリ刃が欠けてしまいました。ロンドンの偏屈オヤジがグズグズ言うはずです。やはり、日本の刃物の切れ味は別次元であるようですな。日本の木工技術は世界一であると決して思いませんが、この時ほど、日本で木工をやっていてホンマに良かったと思ったことはなかったのでした。
作品紹介
本日は作品の紹介です。作品と言っても小物ですので大したモノではないのですが、これも一応作品の一つであります。ワタクシ木工屋ではありますが、こういったトレー等小物を作る機会はあまりありません。展示会などに持って行くと結構評判が良かったりするのでたくさん作っておかなアカンなぁとは思うのですが、いっつも後回しになってしまいます。それで展示会直前に慌てふためいてちょっとだけ作るということの繰り返しです。で、現在ほとんど在庫無しです。(ほとんどということは数枚ぐらいはあるということですが。)やらなければならないことはてんこ盛りなのであります。
2013年2月13日水曜日
一体どうしたい?
ここ一週間ほどの大残業の日々も本日の納品をもって一応の終了です。やらなければならないことはまだまだあるのですが、しばらくはエエペースで仕事ができそうです。(な~んてことを言っておると、とんでもないことが舞い込んで来たりする、ホンマに。)こんな忙しいペースで仕事をするようになってもう12,3年ほどになるでしょうか。ワタクシ独立開業して2,3年はオリジナル作品の仕事がほとんど無くて、そのため下請け仕事などをして食いつないだというような経験しております。ですから、声がかかった仕事を断ると言うことがなかなか出来ないのです。しかし、様々な理由から、断る勇気をを持たなくてはならないなぁと最近は考えるようになりましたね。これからの当工房の立ち位置が難しくなりそうであります。(結局ワタクシはどうしたいのでしょうか、実は本人も良くわからないのです。)
2013年2月12日火曜日
残業、残業、残業!
なんでこうなるか訳が分かりませんが、とにかく残業の毎日です。ブログはサボるし、頭はボ~とするしでイッパイイッパイですが仕事を受けた以上やることはやらなければなりません。グズグズ言っておっても、残業の日々はこれからも続くのであります!
2013年2月8日金曜日
陸送隊 その2
本日はこの前の陸送隊のお話の続きです。なんやかんや言いながら日本を出発したワタクシ達陸送隊一同は、某自治体が送った消防車と救急車が陸揚げされるインドのカルカッタに到着しました。無理をしてやって来たワタクシは当然やる気満々です。クルマを引き取って一路ネパールへ、と意気込んでいたのですが、ここでトラブル発生です。通関に手間取ってクルマが港から出せないのです。現在はどうか解りませんが、当時のインドは大変な官僚国家で、クルマを2台通関させるのに担当の役人のサインを何十ももらわなければならなかったのです。ネパールの通関業者に通関業務を委託しておりましたが、さっぱり埒があきません。そこで我々自身が関係の役所を走り回って一つ一つサインをもらうことになったのです。ところが、インドは一年の内にお祭りが100日以上あるような国で、しかも、しょっちゅう労働争議で役所もスト、ってなわけで役所に行っても役人に会えないし、役所に入ることもできない状態でありました。(現在のインドの経済発展がウソのようです。)そんな状態ですので、予定の日程を過ぎても出発出来ずにいて一同焦っていたのです。そんな中、消防車の寄贈先がネパール王室の関係機関であった為、ネパール領事館がインド政府に掛け合ってくれたのでやっと消防車だけ特例で通関出来たのです。しかし、もうこの時点でタイムリミットです。ネパールの現地では、寄贈元の某自治体の市長以下使節団がやって来ての式典があるので、この段階で出発しないと式典にクルマが無いと言うマヌケなことになるのです。そこで、救急車はあきらめて、消防車のみ出発となったのです。救急車は数名を残し通関を急ぎ進めるということになったのですが、その数名とは、寄贈元の某自治体職員1名と寄贈先の現地病院の担当者1名、そしてなんとなんとワタクシでありました。こんなトラブルの時に、せっかく選んでもらったボランティアが全員先に行ってしまうなんて日本男児であるワタクシには出来ませんでした。これぞ、ワタクシの仕事であると思い志願したのです。(ごく稀にカッコイいいことをしたがるのです。)さて、居残りを志願したワタクシでしたが、その後通関完了までの約10日間は精神的に辛いものでした。(続く)まだまだ引っ張るぞぉ~!
2013年2月6日水曜日
納品完了!
昨日天蓋付ベッドの納品をいたしました。ここのところの天候不順を心配いたしておりましたが昨日の午前中は天気も良く絶好の納品日和でありました。スムーズに組み立て納品も完了できたのでホッとしているところです。お部屋にも良く合っていて施主様にも大変喜んで頂けたのでした。どんくさいことに写真を撮るのを忘れてしまい、ここではまたもや塗装前の写真をアップいたします。
神戸市のT様、長いこと時間がかかって申し訳ありませんでした。そして、ありがとうございました!
2013年2月4日月曜日
苦手な仕事
今日は前日と打って変わっての雨模様でありました。昨晩に塗装をしたので本日はホコリをたてることもできない、そして天気も悪くて気分も上がらない、というような日は事務仕事になります。ワタクシのような気楽なショウバイの人間でも事務仕事はついて回ります。普段あまりマメにできない(やりたがらない?)事務仕事も大事な仕事であるのです。たまった見積もりや図面、確定申告が近いこともあって経理的なことなどやることはてんこ盛りです。面倒臭いなぁ~、イヤやなぁ~、などブツクサ言いながらもこういう日にやってしまわないと後で困るのはワタクシですから仕方ありません。(いつもほったらかしておいては、困っているのですが。)こういう仕事は美人秘書にやってもらいたいモンです。美人秘書を募集しようか悩んでいる今日この頃であります。(ウソです。)
2013年2月3日日曜日
見学大歓迎!
本日木工教室日曜日コースです。そして本日は木工教室の見学にお二方が来られました。午前の部に来られた方は女性の方で木の小物などを主に作りたいとのことでありました。とにかくパワフルな雰囲気をお持ちの方でどんなモノを作られるのかワタクシのほうが興味津々です。午後の部に来られた方は、少々遠方の赤穂市からお越しいただきました。基礎から学び、色々なモノを作ってみたいとのことです。少々遠方の当工房まで来ていただいたのですから、そらもう感激であります。お二方ともに、来週より受講いただけるということなので誠にありがたいことであります。
小野市からお越しのKさん、赤穂市からお越しのMさん、どうぞよろしくお願いいたします!一緒に楽しんで木工をやって行きましょう!
2013年2月2日土曜日
通常営業
大残業も終わりやっと通常営業に戻りました。と、言っても少残業や中残業が続くので相変わらずドタバタです。ドタバタが通常営業と言うのも何だかなぁ~ですが、とりあえず病気もしそうに無いので良し、という事でしょう。
さて、本日は作品の紹介です。昨年来取りかかっていた天蓋付ベッドです。山桜を贅沢に使ったゴージャスなベッドです。こんな贅沢なベッドもそうは無いでしょう。木取りにも神経を使った労作です。(自分で言うか!)写真は塗装前の物ですので白っぽい感じですがオイルを塗るとサクラならではの質感で、こりゃエエモンやぞ、と言う感じです。(自画自賛!)施主さん宅でどのように納まるのか楽しみです。