2012年5月31日木曜日

モノは考え様

本日は長い材料を加工することになったのですが、当工房においてはこれがなかなか難儀な事なのです(狭い工房ですので) 。いつもは家具を作っておりますので4メートルもの長さの材料を加工するとなるとエライ騒ぎなのです。通常は2メートル50センチほどの長さを想定して機械等を設置しているのでそれを移動させる事から始まるのです。使う機械が変わるたびに機械自体をあっちへ動かしこっちへ動かしと、キャスターが付いているとは言えヤタラに重い物なのでそれだけでヘトヘトです。ホンマにカナワンことですが良いこともあるのです。機械はいつもは定位置にあってその奥の方には切り屑等がいっぱい溜まっているのですが、今日みたいな日はそれを掃除出来るのです。加工が終わり、掃除も終われば、ナンだか清々しい気分になってヒ~ヒ~言いながら機械を動かしていたのが嘘の様です。当工房はさして整理整頓が行き届いている訳ではありませんが、物作りには掃除や整理が大事であるとあらためて気付かされたのでした。モノは考え様やし、どんなことでも文句を言わずにやらなアカンと言うことですな。


2012年5月29日火曜日

生徒さん作品

本日は生徒さんの作品紹介です。座部分をアクリルベルトで編み込んだ椅子です。原寸図も書いて頂き、正確に作業を進められた力作です。言わずもがなですが些細なことでも確実に事をすすめるとやはり出来上がりが違います。みなさん、面倒臭くても、やるべきことを確実にやりましょう!それが上達の近道なのです。(慣れてくると横着になるのが人間の悲しい所です。)


2012年5月27日日曜日

怪我

木工には小さな怪我というものがつきものです。木のトゲが刺さったりする等の小さな怪我です。こういう事は日常茶飯事でこれが嫌なら木工など出来ないのです。しかし一方で、木工では鑿や切り出しの様な刃物を使いますし電動工具も使います、その上デッカイ刃物が恐ろしい勢いで回転している木工機械というものも頻繁に使いますので一つ間違うとエライ事になる仕事でもあるのです。人間はミスをする生き物です。(自分などは情けない程ミスをします、未だに。) ですので、ミスをカバーするのも腕の内、と言ったりするのですが、怪我だけは別です。絶対にミスは許され無いのです。さきほど申しました小さな怪我ならまだしも、取り返しのつかない大きな怪我は絶対にしたらアカンのです。昔の木工所や製材所では指の無い人、それも何本も無い人が、ゴロゴロおった様です。安全に対する考え方も現代では様変わりしているのですが、たまに悲惨な話を聞きます。このブログをご覧いただいている方にはプロもアマチュアもおられるでしょうが、怪我をするのにプロもアマチュアも区別はありませんので、とにかく怪我だけは気をつけてください。怪我をするのに運不運はありません。やったらアカン動作をしただけのことなのです。刃物や機械を使う時は気を引きしめて、動作を何度も確認してから焦らずゆっくりやれば良いのです。「今日中にここまでは、やってしまいたい。」なんてことはホンマはどうでもよい事です。なんぼエエもん作ったとしても大怪我したら何の意味もありません。これから木工を始めようとしている方を脅かす様で申し訳ありませんでしたが、要するに緊張感を持ってしかも落ち着いてやれば良いだけなのです。(ちょっとビビった?)  私自身も焦らず、納期を気にせず落ち着いて仕事を進めたいと思います、ん~?



2012年5月26日土曜日

オオツキ再生工場

本日は作品の紹介です、と言いたいのですが、今回のお話は以前に試作した試作品でかれこれ三年ぐらい在庫している肘かけ椅子についてです。私の家にはこういった試作したけれども日の目を見ず在庫されている椅子が何本もあります。実際に自宅用として使っているもの(これは在庫品とは言えないな)もあれば本日紹介する椅子の様なものもあります。改良の余地あり、という事で日の目を見ないのですが実にもったいないことです。商売のことだけ言えばバッタ売りしてでも処分した方が良いのですが、自分が納得していないものをお金に換えるわけにはいかないのです。(お金は大好きですけど、こういう事はやったらアカンと思っております、マジで。)  そこで、コイツを改造してちょっとコマシな一品にしてやろうとたくらんでおるという訳なのです。どうゆう風に改造するかは完成してからのお楽しみですが、合間を見つけてコツコツと作業しようかと思っております。オオツキ再生工場であります!



2012年5月25日金曜日

アラフィーにして惑う?

木工作業では削り屑がつきものです。ある木工家は「我々は作品を作っているのではない、削り屑を作っているのだ。」、な~んて言ったりしていますが、それぐらい削り屑が出るのです。出来るだけ削る量を減らそうとしておりますが、思う様にはなかなか行きません。ホンマにもったいないことです。薪ストーブのシーズンですと立派な燃料ですが、今の時期は溜まる一方です。私の場合、今の時期は牛飼いさんに持って行って寝藁に使ってもらっています。後で良い肥料になるそうですので、ただのゴミには成ってませんが貴重な木をムダにしている様な気がしてビミョーです。もっとも、我々の様な木材に関わっている業者は木を消費する、まぁ言ってみれば罪深い存在ですのでいまさらこんなこと言ってもしゃーないのですけど・・・。
木は丸太の状態から我々が仕入れる材木になるまでに、体積にして半分に減ってしまうと言われています。皮を剥いたり、製材したりと終いには半分になるのです。その材木を我々の様な木工屋などが更に削ったり、切ったりして製品にするのですから恐ろしいことです。製品に成って皆さんのお手元に届くまでに、丸太の体積からして実に四分の一ぐらいに成っているのではないでしょうか。そら地球から広葉樹が無くなっていくのも無理はありませんわ。ですから以前にも申し上げた様にこの日本で植林された杉や檜を木製品に使わんとアカンのですけどね、なにせ杉や檜は日本中に余りまくってますから・・・。木製の家具を作ることを生業にしているのでドンドン家具を買ってもらわんと困るのですけど、こう言う事を考え始めると理想と現実で悩ましいのです、エエ歳しとるのにね。



2012年5月24日木曜日

作品紹介

作品の紹介です。昨日納品させていただきましたベンチです。玄関ホールに来客用にということで納めさせていただいたものです。材質はナラとクルミを使っているのですが相変わらずのシンプルさです。私自身がこういったカタチが好みで、しかもお客様にも気に入っていただけた様なので誠に有り難いことです。しかし写真がイマイチやな、これまた相変わらずです。


2012年5月23日水曜日

型板

家具作り等の木工作業では図面を書くところから始まる(デザインをする作業は別)のは以前に申しましたが、その後、原寸図を書かなければならないことも多いのです。例えばRのある椅子や複雑な箱物(箪笥など)等がそれです。箱物などはベニヤ板に部分別に原寸図を何枚か書いたりします。箱物の場合、この様に原寸図を書くことを盛り付けをすると言いますね。又、簡易的に長い棒に原寸の長さを書いたものを使うこともあります。この棒を盛り付け棒と言います。Rのある椅子やテーブルの天板等は原寸図以外に型板を作ることが多いのですが、これは工作上の必要以外に今後のための記録といった意味もあるのです。私の場合、定番シリーズや試作する時などは言うまでもありませんが、この先作りそうに無い物の型板でも作る事が多いですねぇ、ひょっとして何かの役に立つんとちゃうかと思ったりしてね。で、以下の写真にある様に型板が幾つもある訳です(箱物の盛り付けは別にあります)。これでも工房の引越しの時に半分以上処分したのですけどね。私のキャリアの中での財産とも言えますが狭い工房では場所を取ってしまう物であります。ウ~ン、やはり倉庫が要るな、無理やけど・・・。




2012年5月22日火曜日

展示会の案内

本日は展示会のご案内です。6月1、2、3日に名古屋で開催されます木の椅子五十脚展に出展いたします。木工家ウィークなごやという全国的な家具、木工イベントの中の一つの展示会であります。私自身は三日の日曜日午後からしか会場におりませんが、ご用とお急ぎの無い方は是非お越し下さい。遠方ではありますが、この週はこの展示会を含め八つの展示会が、名古屋で同時に開催されます。全て見て廻るとゲップが出るほど?見応えがあって楽しいのではないでしょうか。(会場がそれぞれ別なのが、チとツライのですが。)  ご用とお急ぎのある方もお越し下さい。(とは言ったものの、遠いからなぁー、無理は言えんなぁー、やっぱり。)




2012年5月21日月曜日

本年初草刈り

いよいよ本年も草刈りシーズンに突入です。シーズン中、何回も草刈りをしなければならないのでホンマに骨が折れます。ナンでこんなにまめに草刈りをせなアカンのか。まずは見た目がよろしく無い。次に、マムシなど物騒な連中にウロウロされない為。それからこれが最も大きい理由ですが、隣の田んぼのオバアチャンに叱られ無い様にする為なのです。このオバアチャン、たくさんの田んぼを持っておられる大百姓でして、草刈りシーズン中などは毎日の様に老骨に鞭打って(こりゃ失礼。)草刈りに励んでおられるのです。私は彼女の事を「草刈りマシーン」と呼んでいる程の精勤ぶりなのです。そのような人にしてみれば、「大して広ーも無い土地の草刈りぐらいちゃんとやらんかい!」、と言うことなんでしょうねぇ。まぁ、綺麗に草刈りをすると気分もスッキリしますが・・・。今年は叱られんで済むやろか?  以上、草刈りも重要な業務(ちっとも儲からん業務であるのが少々ツライ)、でありますので業務日誌のネタとさせていただきました、悪しからず。


2012年5月20日日曜日

木取り

木工作業において、図面から拾い出した部材を所定の寸法に仕上げることを木取りと言います。またその前の段階で木の板から所定の寸法より少し大きく切り分けることを荒木取りと言います。実はこの荒木取りこそ木工作業の中で最も重要な作業なのです。その木の特徴や木という素材の特性を考慮し、そして無駄の無い様に切り分けるのですが、これがなかなか難しいのです。最近はいわゆる良材が少なくなり以前にも増して荒木取りには悩まされる様になりました。小さな節、割れ、腐れ、見た目のあまり綺麗でない所ナドナド。中には、切ったり削ったりして初めて内部割れしていることに気付かされてしまう様な材木もあります。(木を見る目が未だ未熟であるからなのですが・・・。)   そういえば、修業中、この荒木取りは親方か番頭さんがやっていましたね。私なんぞはなかなか触らせてもらえませんでした。例えば誰かに、木工とはナンやと問われた時、「適材適所に木を振り分けること」、と言っても良いのかもしれません。(思っ切りシンプルに言ってしまえば、ですけど。)


2012年5月18日金曜日

確認、確認、そして又確認

木工にかかわらず物作りには失敗がつきものです。失敗にも色々あって、何とかなる様な失敗もあれば取り返しのつかない様な大失敗もあります、例えば、部材だけで無く作品そのものが無駄になる様な事とか。失敗の最たる物が怪我をする事ですね。私は以前お話ししましたが、極端に不器用で鈍臭いので、この二十年程のキャリアの中で数限りなく失敗をしてきました。(大した怪我をしなかったのは単に運が良かっただけです。)  ですから、人は(自分は?)どう言う時に失敗をするかという事については何と無く解る様になりました。器用な人はさほどでもないでしょうが、私の様な者が心がけるべきは、どんなに納期が無くて焦っていても基本となる工程や手順を決して省かず、とにかく確認、確認、また確認と着実に進めていく、という事なのです。自分の弱点をよく知った上で自分なりの手順を見つけその手順に忠実に作業をする、そういう取り組み方こそエエ仕事をする秘訣であると言えるのです。(ヤバい!また言い切ってしまった。)


2012年5月17日木曜日

新作

本日は新作の紹介です。
以前にここで紹介した試作品ですが、この度の姫路クラフトアートフェアで評判が良かったので、とりあえずの定番入りです。新入社員における試用期間みたいなもんですかな。今後、さらに色々な人の目に触れ評価を受ける事でホンマの定番に育っていく事でしょう。(んー?人ごとみたいやなぁ・・・まぁエエか。)



2012年5月15日火曜日

再始動

姫路クラフトアートフェアの為の準備期間を含めた怒涛の一週間も終わり、本日より通常の仕事が始まりました。山の様にあるやらなければならない事を一つ一つこなして行かなければなりません。で、ありますが以外や以外、タフネス大槻も心身共に疲れているではありませんか。たった二日間でありますが接客というのは以外に疲れるものの様です。(慣れてないからなぁー。)  さてさて、怪我の無い様ボチボチやりますか。(お客様、ゴメンナサイ。)

2012年5月14日月曜日

姫路クラフトアートフェア終了

姫路クラフトアートフェアが終了いたしました。(昨日の事ですけど・・・)  初日は少し寒かったのですけれども二日共良い天気でたくさんのお客様にお越しいただきました。こう言う展示会に出るといつも思いますが、お客様の視点には驚かされるという事です。以外な物に興味を持っていただけたり、厳しい御指摘をいただいたりと大変勉強になります。工房にこもって仕事をしているだけではアカンという事ですな。
ホンマ、当工房のブースに来ていただいたお客様、お買い上げいただいたお客様、ありがとうございました!


2012年5月11日金曜日

姫路アートクラフトフェア前日

いよいよ姫路アートクラフトフェア前日となりました。小物のクラフト品もそれなりに?作ったのですが、まぁー私にしてみればこんなもんでしょう。そして本日、テント立てと大きい物の搬入に行って来ました。当日朝からバタバタするのが嫌だったからです。明日明後日の天気は概ね悪く無い様ですが、寒くなりそうです。
さて皆さんまたまた言いますが、ご用とお急ぎの無い方は是非お越し下さい、ご用とお急ぎのある方も是非お越し下さい、お待ちしております。(やっぱりしつこい。)  それと、その際はちょっと羽織る物をお持ちいただいた方が良いかな、寒そうやし。車でお越しの方はお城正面の大手前駐車場に駐車する事をオススメします。

2012年5月8日火曜日

オイルフィニッシュ

当工房では基本的に塗装は自分の所でやっています。といってもオイルフィニッシュしか出来ないのです。ウレタン塗装は塗装屋さんに出しますし、漆はかぶれるのでやりません。で、オイルフィニッシュです。オイルフィニッシュと一口に言っても、市販されているオイル塗料だけでも様々な銘柄がありますし、アマニ油やエゴマ油、桐油等を自分でブレンドして使っている人もいます。それぞれ仕上がりや作業性に違いがあります。どういう違いがあるかは、差し障りがありますのでここでは申しません、悪しからず。写真にある物は当工房で主に使っている塗料です。このほかも何種類かを使い分けています。何故こんなに色々な物を用意してあるかと言うと、工務店様や設計事務所様等からは塗料の指定があったりするからなのです。オイルフィニッシュの作業はいたって簡単ですが、根気のいる塗装法と言えるのではないでしょうか。さて、よくよく考えてみると、私の様な気の短い人間が根気のいる仕事をしているのですから不思議なもんです。(時々イラッとすることがある・・・いやいや時々じゃないな。)


2012年5月7日月曜日

準備

ゴールデンウィーク明けの本日から、今週末のクラフト展の準備をやっと始めることになりました。(今ごろかよ!)  クラフト展ですのでそれこそクラフト小物が要るのですが、家具屋(私だけ?)にとって小物作りは苦手な物なのです。オシャレなデザインも思い付きませんし、ちまちまと面倒臭いし、ホンマかなわんのです。しかし、木っ端などの端材を有効利用するにはもってこいのアイテムですので無い知恵を絞って取り組んでいるという次第なのです。凝ったことは出来ませんが、あと三、四日程で何が出来るでしょうか、お楽しみに!(全く自信ナシ・・・。)


2012年5月5日土曜日

またもやのご無沙汰

またまた、業務日誌を一週間ほどサボってしまいました。仕事はずっとしていましたが、体調が悪くて何だかやる気がしなかったのです。元気だと思っておったのですが、「あれ?」と思ったらドーンとしんどく成ってしまったのです。アラフィーだからでしょうか、一気に来ましたねぇー。で、やっと体調が戻ったので業務日誌再開って訳です。
さて、しんどくてドンヨリとしている間に、姫路アートクラフト展まであと一週間となってしまいました。しつこい様で申し訳ありませんが、ご用とお急ぎの無い方は是非お越し下さい。ご用とお急ぎのある方も是非お越し下さい。(やっぱりしつこ過ぎる?)