木工作業では削り屑がつきものです。ある木工家は「我々は作品を作っているのではない、削り屑を作っているのだ。」、な~んて言ったりしていますが、それぐらい削り屑が出るのです。出来るだけ削る量を減らそうとしておりますが、思う様にはなかなか行きません。ホンマにもったいないことです。薪ストーブのシーズンですと立派な燃料ですが、今の時期は溜まる一方です。私の場合、今の時期は牛飼いさんに持って行って寝藁に使ってもらっています。後で良い肥料になるそうですので、ただのゴミには成ってませんが貴重な木をムダにしている様な気がしてビミョーです。もっとも、我々の様な木材に関わっている業者は木を消費する、まぁ言ってみれば罪深い存在ですのでいまさらこんなこと言ってもしゃーないのですけど・・・。
木は丸太の状態から我々が仕入れる材木になるまでに、体積にして半分に減ってしまうと言われています。皮を剥いたり、製材したりと終いには半分になるのです。その材木を我々の様な木工屋などが更に削ったり、切ったりして製品にするのですから恐ろしいことです。製品に成って皆さんのお手元に届くまでに、丸太の体積からして実に四分の一ぐらいに成っているのではないでしょうか。そら地球から広葉樹が無くなっていくのも無理はありませんわ。ですから以前にも申し上げた様にこの日本で植林された杉や檜を木製品に使わんとアカンのですけどね、なにせ杉や檜は日本中に余りまくってますから・・・。木製の家具を作ることを生業にしているのでドンドン家具を買ってもらわんと困るのですけど、こう言う事を考え始めると理想と現実で悩ましいのです、エエ歳しとるのにね。
2012年5月25日金曜日
アラフィーにして惑う?
登録:
コメントの投稿 (Atom)
大槻先生
返信削除削り屑の話、我が家で素人木工をするときもすごい削り屑が出ます。手押しカンナなんかを使用すると少ししか削ってないのになんでこんなにというくらい削り屑が出ます。もちろん集塵装置なんかはありません。作業が終わると掃除が大変です。
糸のこ盤だと細かい削り屑が出て、失敗した部分の穴埋め用に使用しています。先生に教えられたように糊と混ぜるとよい材料になります。
杉とヒノキがそんなに余っているのであれば我々素人がもっと活用しないといけませんね。
ヒノキの2x4材を使いましたが、節が多くて苦労します。
もちろん高価なヒノキであればそのようなことはないのでしょうが。
杉は柔らかくて欠けやすいのでしょうか?姫路クラフトフェアでは杉の1枚板が出ていました。もう少しで座り机の天板に購入しそうになりました。無理でしょうか?
西宮市のSより
西宮のSさんいつもコメントありがとうございます。
返信削除杉を使わないといけないのですが、杉は軟らかくて家具には向いていないと言われています。それで私としても苦労しているのです。
天板に使えるかという事ですが、傷だらけになる事が納得できるというのであれば十分使えます。使い込んだ杉の木製品はなかなか良い風合いの物ですよ。