2012年11月30日金曜日

エライこっちゃ!

11月も終わってしまいます。ってことは明日から12月、今年も残すところ後ひと月です。エライこっちゃ!あれもしてない、これもしてない、ホンマにエライこっちゃ! 年末は毎年忙しいのですが今年ほどし残したことの多い12月はありません。あっーエライこっちゃ!ホンマに叱られてしまう。忙しいのは大変有り難いことであります。ですがホンマにホンマにエライこっちゃです。エライこっちゃと言っておるだけではちっとも解決には向かいませんけどね。

2012年11月29日木曜日

手強い銘木

当工房では椅子の背板を作る為に積層合板で木を曲げることが多い、と以前にもこの場でお話しいたしましたが本日はそれに関して少々。
いつもの様に何枚かの薄い板を型ではさんで接着剤を塗って圧着したのです。一晩おいて翌朝型から外した時、「ん~?ナンか変やぞ。」、と思いはしましたがそのままにして次の段取りに進もうとしました。まさにその時、「バンッ!」と大きな音がしたのです。一体何の音か解らなかったのですが、良く見ると積層した背板の接着部分が一部剥がれているではありませんか!つまり、接着不良で積層合板が部分的に破裂したということなのです。今までに何度もこの作業をやっておりますがこんなことは初めです。確かに積層合板は薄板を曲げながら接着するので接着面に大変なストレスがかかります。しかし、いつも通り強力な接着剤を使い前夜接着した時も特に問題無くきれいに着いていたのです。考えられることは一つです。それは使った材料がチークであるということです。チークは接着不良を起こし安い木であるとは聞いておりましたが、こんなにアッサリ破裂するとは以外でした。ナラ、タモ、ビーチ、アッシュ、と色々使用しましたが全く問題無かったので少々見通しが甘くなった様です。そういえば、北欧の椅子でもチークの積層合板の物はなかったかもな。さすが、腐食に強い木だけのことはある。木に含まれた油分が他の木とはチと違う様ですな。  チーク様、お見それいたしました!(反省であります。)



2012年11月28日水曜日

安全第一!

一昨日、急ぎ仕事の為に材木屋さんに走って行った時のことです。いつもお世話になっている材木屋さんの従業員Kくんが、「この前、いつ来はりましたかねぇ。」と言うので、「先月の中頃に来たよ。」と、答えたのですが、「じゃあ、もう知ってはるのかな?」と意味深なことを言うのです。今の御時世またどこぞが倒産したとか景気の悪い話かいなと思い、「何のこと?知らんで。」と答えると、おもむろに右手をワタクシに見せて「怪我してしまいましてん。」と言うではありませんか。良く見ると右手中指の第一関節の三分の一ぐらいが欠損しているのです。材木屋さんですから顧客の求めで材木を切ったり削ったりするのですが、その時にやってしまったそうです。もう二ヶ月ほど経って肉も付いて日常には不自由はないが欠損したところが痺れたままであると言っておりました。実はワタクシも弟子のころに同じ機械で同じ右手中指を怪我してしまいまして、欠損まではいかないけれど指先が少し欠けているのです。「お互い気付けなアカンなぁ、いっぺん怪我するとなかなか治らんし、もう元には戻らないことが多いからな。」とワタクシ。いやぁー、ホントに怖いことです、十七年前の怪我した時のことを思い出してしまいましたねぇ。年末に向けバタバタに拍車がかかっている当工房ですが、今一度、安全には注意しなければならないと思わされた出来事でありました。

2012年11月27日火曜日

まだまだやれるぞ!

ブログの更新もサボりまくりで申し訳ないことであります。さて、ワタクシ大槻家具工房も相変わらずバタバタでありますが、昨晩はナンと!徹夜をしてしまいました。急な仕事が入って来た為にやむを得ずの徹夜仕事です。お世話になっているご近所の木工所の社長さんがお昼前にやって来て、「頼むから仕事を助けてくれへんか。」と、エライ頼み込みなさるのです。「ワタクシで出来ることならやらせていただきますけど、いつまでにやればよろしいのかな?」と、聞いてみると明日の朝までにナンとかならんかとおっしゃるではありませんか!「えぇっ~、材料も手元に無いし、無理ですよ!」と、ワタクシ。「そこをナンとか」と、社長。しかし、困っている人をほって置くということでは、日本男子の端くれであるワタクシの一分が立ちませんので、とうとう先ずは材木屋さんまで走ることになったのです。そして、工房に戻って来て、「休憩無し、食事無し、水分補給無し」、のノンストップ徹夜仕事でナンとか間に合わせたということなのです。若い頃、時々徹夜仕事もやっておりましたが、エライ久しぶりの徹夜仕事です。「まだまだ俺もやれるなぁ!」、なんてちょっと誇らしい気分もありますが、そんなこと言っているとろくなことはありません。「エライ申し訳ないことでした。」と、社長。「お役に立てて幸いです。」と、ワタクシ。で、社長、「後六台やってもらわんとアカンのよ、大丈夫、大丈夫、今度は少し納期があるから。」  「エっ?六台?マジかよ・・・・。」大槻くんの戦いは続くのです。


2012年11月22日木曜日

倒れるまでやる?

またまたブログをサボってしまいました。当ブログは業務日誌ということになっているので毎日書き込まなければならないのですが、生来のなまくらな性格が災いしてでしょうか、しょっちゅう怠けてしまっており恥ずかしいことです。
さて、当工房は相変わらずバタバタです。それなのに全然儲かっていないのですから、一体どういうことでしょう。ホンマ、ワタクシなどは経営能力ゼロでありますなぁ。そんな経営能力ゼロのワタクシの工房にも色々とお仕事をいただいているのですから有り難いことです。我々モノ作り屋はモノ作りと商売との間で常に揺れ動いているのですが、やっぱり腹が減るので仕事があるのはホントに有り難いのです。
写真は注文の椅子などの製作中の様子であります。バタバタやけど、倒れるまでやるぞ~!(アカン、アカン、倒れてどうするんや。) 


2012年11月18日日曜日

生徒さん作品紹介

本日は生徒さんの作品紹介です。ここのところ生徒さんの作品の完成ラッシュです。本日紹介の作品は神戸市西区からお越しのAさん製作のダイニングテーブルです。スッキリしたデザインの大きなテーブルです。大きいテーブルですが、暑苦しいところが無いカタチなので現代の住空間には良く納まるのではないでしょうか。材料も最近あまり見かけないほどの良材のナラですので全体が上品な出来上がりです。Aさん、良いモノが出来ましたね、お疲れ様でした!


2012年11月17日土曜日

無意味に耐える

ワタクシ大槻も、モノ作りを生業として早二十年以上経ってしまいました。あっ!ちゅう間の二十年ですが、人間がなまくらなワタクシが二十年以上も一つのコトに打ち込んで来たなんて驚きです。さして思い入れも無く何となく始めた仕事が一生の仕事に成りつつあるのですから、人間何がどうなるかなんてホンマわかりません。こう言うと今や確信犯的にモノ作りをしている様に思われるかも知れませんが、ナンのナンの未だに悩み多き日々です。最近、知り合いの備前焼の作家先生が、「無意味に耐えられることが、作家としての資質の一つである。」、とフェイスブック上で書いておられましたが、長年ワタクシ自身思い続けてきたことを明確に言葉にしてもらったような思いで拝見していました。少しでも良いモノをと自分なりに努力してきたつもりですが、そんなもんに何ほどの意味があるんや、と思ったりもしていましたし、反面そもそもモノ作りに意味なんか必要無いわい!とも思ったりもしていたのです。ホンマ、エエ歳して悩ましいことです。これからのワタクシのモノ作りは、意味を意識せず、思いのままに、手の動くままに続けなければならないのでしょうか。しかしそういう風に考えること自体、意味を意識していると言えるようにも思いますけどね。はたまた、無意味に耐え、無意味から何かを生み出すことがモノ作りなのでしょうか。考えれば考えるほど訳が解らなくなってしまいます。(いらんこと考えんと、サッサと仕事せーよ!・・・ですよね。)

2012年11月16日金曜日

火入れ

今日は今シーズン初めて薪ストーブに火を入れました。昨日あまりにも寒かったので、煙突掃除やらストーブ本体の掃除やらを慌ててしての火入れです。例年ですと11月に火を入れることは無いのですが、今年は当工房史上最速の火入れです。寒かったからですけど、それ以上に去年よりまた一つエエ歳になって、さらに寒さに弱くなったのかもなぁ。エエ案配で火を焚き続けましたが、今日は昨日と打って変わって良い日和だったものですから、結局午前中10時くらいには火を焚くのを止めてしまうことになりましたけどね。今日ぐらいで平年並みということでしょうな。さてさて、今年もいよいよ薪集めに奔走する日々が始まったということです。当工房は木工屋でありますので「薪ストーブの燃料には困らんでしょう」、と皆さんは思われるかも知れませんが、1シーズンに必要な薪の数は大変な量なので、当工房で出る木っ端など、あっ!ちゅう間に失くなってしまいます。それで毎年薪の確保にバタバタするという訳なのです。当工房にとって暖を取るということはなかなかの手間食いなのです。


2012年11月15日木曜日

試作品の椅子

先日来試作しておりました椅子の紹介です。元々は以前にペーパーコードで編んでいた椅子を座板に変更ということで試作となったモノです。変更部分は座板だけですので、大した変更ではないのですが、それでもそれにともなって他の部分をちょこっと変更をしなければならないのでした。今回サクラでの注文ですのでサクラで試作しましたが、相変わらずのデザインのシンプルさはともかく、インパクトのある一脚になりましたね。やはり家具は材料によってガラッと印象が変わります。質感の高いサクラの椅子はゴージャスでインパクトのある椅子になったということになりますかな。オールサクラのダイニングセットとなりますので質感の高いダイナマイトなモノになることと思います。全体の出来上がりが楽しみであります。



2012年11月14日水曜日

材料の仕入れ

またまた書き込みをサボってしまいました。
さて、本日は材料の仕入れに行ってまいりました。いつもの材木屋さんではなく、以前サクラを仕入れた岡山の材木屋さんまで行ってきたのです。正直なところ遠いというのが実感なのですが、今回仕入れる材料はそこにしか豊富に無いので仕方ありません。ナラ、タモ、ビーチ、アッシュ等ごく一般的な材料と違っていて、しかも国産材となると手に入れるのに難儀します。要するに、杉、檜などの針葉樹以外の家具材などに使われる国産広葉樹資源は枯渇しかけているということになるのです。我々家具屋としてはそれでも貴重な広葉樹材を探して走り回らなければなりませんので、少々遠い所にまで仕入れに行くのです。現在一般的に使われている輸入広葉樹材もこの先どうなるかわかりません。日本中のご家庭で杉、檜の家具を使わざるを得ない日もそう遠く無いのかも知れません。


2012年11月10日土曜日

Sさんの椅子完成間近

本日は木工教室土曜日コースです。
西宮からお越しのSさんが、かねてよりチャレンジされておられました四方転びの椅子の本体の組み立てが終りました。完成まで後二回ほどというところでしょうか。ノルディックデザインの椅子で座面はアクリルのテープ張りですので、なかなかオシャレな椅子になりそうですねぇ。ワタクシ好みのカタチですので、完成したモノを見るのが今から楽しみであります。やれやれ、いよいよホンマに負けそうになってしまいましたな。(めっちゃヤバいぜ!) 


2012年11月9日金曜日

体は一つ

先日ここでお話ししました椅子の試作もほぼ出来上がり、座ぐりを残すのみとなりました。しかし、ナンやカンやとバタバタしている内に一週間経ってしまってエライこっちゃです。この程度の作業でこんなに時間がかかるなんてトホホですよ、ホンマ。あれや、これや、それや、と自分の能力のキャパシティを超えているかもなぁ、体は一つやし。体力的には全然問題無いのですが、なにせ時間が足りません。よし!睡眠時間を3時間に減らしてガンバロウ・・・、ってデケヘン、デケヘン、そんなもんできるわけないわな。


2012年11月7日水曜日

生徒さん作品紹介

本日は生徒さんの作品紹介です。
今回ご紹介するのは、当工房木工教室開講直後からの古参生徒さんである作州浪人さんのロッキングチェアです。さすがベテラン生徒さんです、とんでもないモノを作ってしまいました! 原寸図面を起こすところから始められた力作ですが、Rや様々な角度を多用した難易度の高い作品です。いやぁー、ボヤボヤしているとワタクシ負けてしまいそうですな。ウチの仕事を下請けしてもらおうかな?(ウソ、ウソ。) 
作州浪人さん、お疲れ様でした! 次は何を作られるのでしょうか、楽しみです。


2012年11月6日火曜日

取り付け完了!

先日、かねてご紹介しておりましたリビング棚の納品取り付けに行ってまいりました。取り付け治具というか取り付け台を作り、何があっても対応できるだけの道具を持って行き万全の体制での現場仕事です。なーんて言ってもそんな大層な取り付けでは無いのですが、現場仕事は苦手なのでこういうことになってしまうのです。有り難いことに大した問題もなく、取り付け完了して一安心です。出来上がりはスッキリとした納まりで木の質感も良くエエモンになりました。
佐用町のSさんありがとうございました。そして、草風庵建築設計工房の岡本先生ありがとうございました!


2012年11月3日土曜日

ナンと!もう11月であります。

ナンやカンやとバタバタのワタクシですが、椅子の試作をしなければならない時期になってしまいました。年明け1月に納品のダイニングセットの椅子の試作品をそろそろ作らないといけないのです。要するに、そろそろ尻に火が着きかけてきたと言うことです。定番品の改良型ですので、さほど大騒ぎすることも無いのですが、ワタクシのことですから今から着手してもエエぐらいなのです。あれもせなアカン、これもせなアカンと、世間様より一足先に走り回らなければなりません。あぁ~、今年の年末はどうなるんヤロ、オソロシイ!


2012年11月1日木曜日

粋なリビング棚

本日も作品の紹介です。作品と言ってもワタクシの設計デザインではありませんのでホンマは作品と言えないのですがご容赦を。で、その作品は何かと言うと、小さなリビング棚です。(画像が悪くてすみません。) 一番下の段は電話置きに使われるとのことです。壁に直接取り付けるモノなのですが、なかなか粋なモンでしょ。ワタクシにこんな粋なモノは思い付きませんが、さすが建築家の先生です。そのデザインをされた建築家の先生とは、草風庵建築設計工房の岡本進一先生です。(相変わらずリンクの貼り方がわかりませんので検索してみて下さい、悪しからず。) いつもお世話になっている先生なんですが、発想がワタクシと全然違うので仕事の面で毎回エエ勉強になるのです。その上、創作楽器作家としても精力的に活動されておられるので、もうワタクシには何がナンだか、ようワカランお人でもあります。(岡本先生エライすんません。) それはさておき、このリビング棚を近日中に取り付けに伺うので、どんな風に空間におさまるのかとても楽しみであります。