当工房では椅子の背板を作る為に積層合板で木を曲げることが多い、と以前にもこの場でお話しいたしましたが本日はそれに関して少々。
いつもの様に何枚かの薄い板を型ではさんで接着剤を塗って圧着したのです。一晩おいて翌朝型から外した時、「ん~?ナンか変やぞ。」、と思いはしましたがそのままにして次の段取りに進もうとしました。まさにその時、「バンッ!」と大きな音がしたのです。一体何の音か解らなかったのですが、良く見ると積層した背板の接着部分が一部剥がれているではありませんか!つまり、接着不良で積層合板が部分的に破裂したということなのです。今までに何度もこの作業をやっておりますがこんなことは初めです。確かに積層合板は薄板を曲げながら接着するので接着面に大変なストレスがかかります。しかし、いつも通り強力な接着剤を使い前夜接着した時も特に問題無くきれいに着いていたのです。考えられることは一つです。それは使った材料がチークであるということです。チークは接着不良を起こし安い木であるとは聞いておりましたが、こんなにアッサリ破裂するとは以外でした。ナラ、タモ、ビーチ、アッシュ、と色々使用しましたが全く問題無かったので少々見通しが甘くなった様です。そういえば、北欧の椅子でもチークの積層合板の物はなかったかもな。さすが、腐食に強い木だけのことはある。木に含まれた油分が他の木とはチと違う様ですな。 チーク様、お見それいたしました!(反省であります。)
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