2012年2月28日火曜日

エイジング

今日はお客様宅へお邪魔しておりました。長いお付き合いを頂いているこのお客様がご自宅を新築されたのです。ご自身が一級建築士さんということもあってでしょう、自然素材に囲まれた風の良く通る気持ちの良いお宅でした。(オッチャンにはちょっと寒かったのですけど、薪ストーブに火が入っていないだけでした。)
思えば、十数年前、ご結婚のおりに食器棚を作らせて頂いて以来、お子様の小学校入学時の学習机の製作と、節目節目に関わらせて頂いて来たのです。何だか感慨深いものがあります。そこでの、十数年前に納めた食器棚の何とも良い風合いでの納まりには感激しました。まさに飴色ってやつです。大事にしていただいているのだと思うと家具屋冥利につきるというものです。こうやって大事に使いながら時間をかけて良い風合いに仕上げることを、ある有名な家具作家さんはエイジングと呼んでおられますが上手いこと言うなぁと思いますねぇ。もはやこの食器棚はお客様の作品と言っても言い過ぎではないですよ、ホンマに。物作り屋にとってこんな励みになる事はありません!(ここはきっぱりと言い切る。)よし!大残業でも何でもかかってこんかい!(時々ミョーに威勢が良い。)




2012年2月27日月曜日

座ぐり

連日の大残業で二日程カキコミをサボりました。すんませんでした。
さて、やはり本日も大残業です、トホホ・・・。(あっ、また愚痴ってしまった。)テーブルはまだこれからですが椅子はもう少しで完成です。その最後の山が座ぐりです。四方反台かんな等でひたすら削っていきます。座ぐりというものは、寒い中、体がポカポカとしてくる運動の様なものでもありますし、木を削っていくという行為そのものが楽しめる仕事です。夜遅く、しーんとしている中、木を削る音だけが聞こえる、ウ~ンシブイ仕事やと思いませんか。(自分だけがそう思っている?)


2012年2月24日金曜日

製作進行中(ちょっと遅れ気味)

連日プチ大残業です。納期的に遅れ気味なので焦っているところです。今、製作しているのは以前紹介した定番の椅子とテーブルのセットを2セットです。今回の椅子は材料の種類を変えたバージョンです。ヨーロピアンビーチという白っぽい木ですので違った印象がありますねぇ、ちょっとかわいくなったというか。(作っている人間に可愛げがないのはご容赦を。)さて、明日から本式の大残業が始まります。怪我としょーもないミスのない様気合いを入れて頑張りましょう!(ちょっと寒さが緩むと途端に元気になるオッチャンです。笑)



2012年2月22日水曜日

残業

今日も残業です。残業と言っても常に8時、9時まで仕事をしているので定時みたいなもんですが。この前の大残業と違って何時に終るのか解らないというものではないので楽なもんです。来週は大残業が続きそうなのでハードな週になりそうです。不思議なもので勤めていた時は残業と言われると不満タラタラでしたが独立して自営業になるとなんともなくなるんですよねぇこれが。むしろ、たまに定時で帰る時など罪悪感さえ感じてしまいます。好きでやっている仕事だからでしょうか。それとも商売においての緊張感がそうさせるのかなぁー。どっちもやなぁーたぶん。まあ、いずれにしろ充実はしておりますけどね。


2012年2月21日火曜日

若者

先日、友人の芸術家の展示会についてお話ししましたが、今日はその続きです。展示会の後、皆で食事に行くことになったのですが、その席でたまたま向かい合わせになったのがイギリス人のご主人と日本人の奥様の若いご夫婦でした。初対面ではありましたが酒の席でもありすぐに打ち解けて色々なお話をしたのです。お二人共、夢を持って日々過ごしておられるご様子で羨ましいほどの睦まじさです。しかし、現実は悩みながら苦戦している様です。そんなお話を伺うと、つい自分の事と重なって色々思い出します。自分は妥協に妥協を重ねて今日に至ってしまいましたが、この若いご夫婦には思った通りの人生を歩んでもらいたいものです。ホンマ、若い人はヨロシイですなぁー。自分のオッチャンさを痛感します。が、しかし、そんなん言うとったら益々老け込むってもんですよねぇー、みなさん。 やっぱり若者との交流は中年のオッチャンには新鮮です。
こうなったら若い人のパワーをもらって、ハイテンションアラフィーを目指そうと思います!(こう言うアラフィーが一番うっとーしい、かな・・・。)


2012年2月20日月曜日

クラフト展

クラフト展出展が決まりました。五月にある、ひめじクラフト・アート・フェアーです。今年で三回目の出展となります。160名程の出展者がいる比較的規模の大きなクラフト展です。我々家具屋にとってテントの中とは言え屋外での展示は天候に影響を受けるというリスクがありますが反面、晴れて穏やかな日だと気持ちの良い展示会なんですよねぇーこれが。天気が良いとお客様も沢山来られますし晴れになるのを祈るばかりです。
見応えのあるイベントとなっておりますので、御用とお急ぎのない方は是非お越し下さい。(忙しい方も是非お越し下さい。)


2012年2月19日日曜日

友人展示会

昨日、友人の展示会に行って来ました。この友人は十歳以上年下ですが大変素晴らしい作品を生み出す芸術家です。芸術家の頭の中は何がどうなっているのか、なんとも良いカタチの絵や造形を作り出します。私も作品の一部に関わらせて頂いているのですが自分にない発想なので、面白く無かったら死んでしまう私には有り難い存在です。物作り屋の私にとってエー肥やしといったところです。家具屋も物を作っているだけではアカンのです。






2012年2月16日木曜日

大残業

今日は大残業です。予定よりも作業が大幅に遅れている為です。現在、22時ですが何時に終るか分かりません。自分が悪いのですがトホホです。あっ、アカン、アカン、ありがたくも仕事をさせていただいとるというのにこんなこと言うたらアカン!  根性決めて頑張りましょう!(ちょっと寒いけど・・・・。)


2012年2月15日水曜日

作品紹介

本日は作品の紹介です。
昨年夏、納めさせて頂いたダイニングセットです。実はこのダイニングセットの椅子、三年越しの試作の末めでたく定番品となった物です。ここまで来るのには簡単に作り過ぎたり、凝りすぎたりと試行錯誤したのでした。なんてことのないアッサリとしたカタチですが、作り込み過ぎずしかも座り心地は良い案配と自分では気に入ってます。(ちょっと自慢。)  昨年はそこそこの本数も売れて初年度にしては大成功と言えるのではないかと思っております。(かなり自慢。)  今年はどれだけ嫁入りしてくれるかたのしみです。(ちょっと自慢の娘です! 笑)





2012年2月14日火曜日

試作

今日は試作のお話です。(本日はバレンタインデーですが私には全く関係ありませんのでここでは触れません。悪しからず。)
私の場合、年に数点試作品を作るのですがその多くはボツになって直ぐに定番化することができません。それを自宅で実際に使ってみて改良してまた作るという繰り返しをしているのです。人様に買って頂く物を作るという事はこういう事なんでしょうねぇ。好きでやっている仕事だから楽しんでやっているのですが商売のことだけ考えると割りに合わない事なのかも知れません。溜まってきた古い試作品は壊して薪にしてしまいますしね・・・。
で、今、試作しているのは椅子2点です。一つはほぼ完成、もう一つは何時できるのかわかりません。仕事の合間にやっているのでなかなかはかどりません。さて、さて、いつ定番化出来るのやら。


2012年2月13日月曜日

予感

2012年もひと月半が経ち本日は2月13日です。(バレンタインデー前日ですが私には全く関係ないのでここでは触れません。悪しからず。)
例年ですと年が明けて一月から三月末までの三ヶ月程は仕事の詰まり具合もぼちぼちなのですが、今年は随分と様子が違います。とにかく予定がギチギチで恐ろしく忙しいのです。2012年、まさに奇跡のロケットスタートです。(決して自慢している訳ではありません、ホンマに。)  確かに前年からの持ち越しの仕事も多いのですがそれだけではないのです。なぜか今年、問い合わせのお電話や不意の来客が多いのです。この不景気にホンマにありがたいことです。お電話や来客の内容も様々で「そー来たか」的な想定外のお話ばかりで、面白くないと死んでしまう私なんぞは、「やっぱり、日本人は一億人もおるから面白い人も沢山おられるんやなー。」と一人で喜んでいるのです。今年は何かが起こりそうな大槻家具工房です。(良い事だけにしてね!)


2012年2月11日土曜日

作品紹介

今日は作品の紹介です。ウォールナットを贅沢に使ったボリューム感のあるソファーとコーヒーテーブルのセットです。広い平屋の邸宅にウォールナットのダイニングセットと共に納めさせていただいた物です。ナチュラルな感じのお家にインパクトたっぷりに鎮座しており存在感を放っています。ウォールナットはこういう広いお宅にこそ似合う材料かも知れませんねぇー。


2012年2月10日金曜日

職業訓練校(続き)

先日の続きですが、私の訓練校での成績は余り芳しいものではなかった様に思います。とにかく不器用でいちいち苦労したのです。学校自体は楽しかったのですが悔しい思いは常にありました。最初のお気楽なへらへらした気分も卒業の頃には「意地でも一人前になったる。」と柄にもなく気合いが入っていたのを覚えています。そして修業を経て今日に至るという訳です。なんとまぁ20年以上も続けるとあの不器用者もエラソウな顔で仕事をしておる様な次第なのです。そこで、なんでこんなしょーもない話しを長々としてきたかと言うと、成せばなるということなのです。木工をやって見たいというみなさん、不器用だからとか鈍臭いからとかそんなもん全く心配する必要はありません。不器用で鈍臭い私が言うのだからホンマです。とにかくトライしてみる事が大切です。(別にうちの教室に来いと言うわけではありません。ホンマにホンマです・・・。)

2012年2月8日水曜日

職業訓練校

本日は職業訓練校のお話です。(ネタ不足なものでご容赦を)
私が職業訓練校の木工工芸科に入学したのは22年前で26歳の時でした。それまではサラリーマンを3年程やっておりましたが、何だか面白く無かったので辞めてしまいました。今思えば無謀で無責任なことでしたがあの時はつまらなくて、もう耐えられ無かったのです。ちょうどバブルの時でしたがあの時代にも馴染めなかったし。百姓でもしながら家具でも作るか、といった誠に軽~いノリで訓練校に入ったといういい加減な話しです。(バブルだったからこそこんな気楽な事ができたんでしょうね。)  入学してみると、同年代の脱サラ組もいて学生時代がまた始まった様な妙な気分がありましたねー。さて、実習の授業が始まってからが問題でして・・・・、続きは明日のお楽しみということで。(すんません、ネタ不足なもんで引っ張ります。)

2012年2月7日火曜日

生徒さん作品

今日は生徒さんの作品紹介です。
小ぶりな三段引き出しの箱物ですが、塗装はなんと漆塗りです。この方はろくろで器を作り漆で仕上げるという作家さんなのです。分野は違いますが、木工のベテランさんです。しかも私が出来ない漆塗りのベテランさんでもあるのです。私の知らない分野ですのでお話を伺うと大変勉強になります。以前、私が職業訓練校の木工科の生徒だったころ、漆塗りの授業でそこら中かぶれて酷い目に会ったので漆塗りは絶対するまいと思っておりましたが、この仕上がりを見ると、「漆も良いかもな」、と一瞬思ってしまった様な次第でした。(しっかし、かぶれた時の辛さは洒落にならんぞー!)



2012年2月6日月曜日

道具(続き)

昨日に続き道具のお話です。物作りという点では木工教室でも道具は大切です。基本的に道具は自前ですので一通り道具を揃えていただかねばならないのですが、その揃え方も生徒さんによって様々です。こちらで紹介した道具屋さんで一度に全て揃えられる方もおられますし、必要に応じてご自分で探して一つ一つ揃えられる方もおられます。ご自分で道具を見つけてこられたいきさつなど伺うと面白いやら感心するやら。偏屈親父の道具屋に叱られもって手に入れたり、古道具屋で年季の入った道具を買われたり(見た目汚くても研いでみるとこれがまた良く切れたりする)、ネットオークションで落札されたり。いやもう、苦労されたと言うより思いっ切り楽しまれています。どうやら、物作り好き、道具好きの元少年少女の血が騒ぐようです。私もお話を伺うだけでワクワクします。物作りは楽しいことやったんやなー、と生徒さんに教わっている様なもんです。そうやって手に入れた道具は大事に手入れされていて良い仕事につながると言う訳です。私も生徒さんに負けない様に道具の手入れをビシッとしますか。(やってへんかったんか?)


2012年2月5日日曜日

道具

どの製造業の現場でもそうであるように私ら家具屋にとって道具は大切な物です。鉋や鑿は手の延長といってもよい物です。私などは、「どこそこの刃物でないと使えない」、とか言うこだわりはさしてありませんが刃物が切れないと仕事にならないのは事実です。ですから道具の手入れや仕立てが大事になります。忙しいと、つい切れない状態で道具を使っていたりします。「切れないなぁ、刃、研がなあかんなぁ」とか言いながら、何とか仕事を進めるのですが、これが結構ストレスの溜まるものでして仕事をしていても楽しくありません。やっぱり刃物は切れてなんぼです。逆に刃の切れているときなどは気分も乗って来ます。また、道具は刃物だけではありません。様々な道具を総動員して初めて物作りが成り立つのです。改めて思いますが、道具好きの元少年にとって(元少女もか?)家具作りはたまらなく楽しい仕事であるかも知れませんねぇー。ホント、仕事が楽しいなんて有り難いことじゃあーりませんか。(古いか・・・。)

2012年2月3日金曜日

節分

今日は節分です。節分前後は毎年、雪が多く寒い日が続きますね。なんちゃって神戸市の当工房では雪こそ降りませんが、早朝と夜遅くには室温が氷点下4度ぐらいまで下がるので遅くまで仕事をすると相当こたえます。今年、雪国では大変な大雪でご苦労されているので当工房でのことなど大した事ではないのでしょうが、この寒さはアラフィーのおっちゃんにはしんどいもんです。で、そのような理由から本日はこの辺で業務日誌を終わらせていただきたいと思います。はよ寝よ・・・。

2012年2月2日木曜日

杉、檜

昨日の業務日誌でも触れましたが、現在、世界の森林資源の枯渇は深刻な状態であると言われています。我々木工業界の標準材であるところのナラ、タモは中国東北部やシベリアなどが主な産地です。(国産のナラ、タモはまず手に入りませんので。)特に熱帯雨林地帯と並んでこの産地の状況は本当に深刻であると感じます。良材が手に入らないのです。ですから当工房も含めて多くの木工所がアメリカ材であるホワイトアッシュやホワイトオークを主に使っている状態です。アメリカ広葉樹協会によるとアメリカ材は年々蓄材量が増えているということですが本当なんかなー。そこで、みなさんは我が国にはこんなに木が植わっているのになんで外国材を使うのか不思議だと思われませんか。それは、我々木工業界だけの話でいうと、日本に多く植わっている杉や檜は家具材としては使いにくい物であるということなんです。軟らか過ぎて強度不足になるのです。しかし、日本の森林問題解決の為にも我々が杉、檜の商品化に取り組まなあかんのです。実際に10年以上、色々と試行錯誤しているのですが難しいですねー。杉ならではのデザイン、杉だから良いのだというデザイン、そんな物が出来ないかなぁー。

2012年2月1日水曜日

材料の仕入れ

本日は午後から材料の仕入れに行ってきました。行って来たのは大阪市住之江区にある材木屋さんです。かれこれ13年ぐらいのお付き合いになりますかね。
今は、取引し始めたころとは仕入れる材木も変わりました。日本をはじめ、様々な地域の森林資源(広葉樹)の枯渇もあって昔の様にはいかなくなりました。今や国産の広葉樹で家具を作るなどほとんど出来なくなりましたからねぇー。これから私らの仕事、どないなるねやろか。(すんません、辛気臭い話になってしもた。)さて、それはそれとして、材料も仕入れたし明日から忙しいぞー!
(追伸)大変申し訳ありません、この業務日誌にコメントを頂いておりますが、返事の仕方が解らんのです。勉強しますので今しばらくお待ち下さい、トホホ・・・情けない。