2012年9月24日月曜日

木工教室も、はや三年半(その一)

ワタクシ木工教室を始めて三年半になりますが、そのことについて少々。ずいぶんと前から、木工教室をやって欲しいというお話はありましたが、ずっと断り続けておりました。ワタクシは本来モノ作り屋でありますので、木工教室は守備範囲外であると考えていたからです。人にモノを教えるなんて面倒臭さいし、そもそも自信がありませんでした。ところがある時、我々の業界も時代とともに、あるべき姿、求められている姿が変わってきた様な気がしたのです。今でも、良い家具を求められる方もたくさんおられますし、当工房にしてもおかげさまでメチャメチャ忙しいのですが、確実に時代が変わったという実感があったのです。買って所有することで満足するのでは無く、自分で手を動かして何かを作りたいという欲求をお持ちの方が実に多くおられるということに遅まきながら気がついたのです。ワタクシの持っている技術やノウハウをモノではない提供の仕方もあるんやなぁ、と、その時はたと思ったという訳です。そう思っていた矢先、木工教室をやって欲しいというお話をいただき具体的に考える様になっていって今日に至る、ということなのです。しかし木工教室を始めるにあたっては、少なからず悩みがありました。当たり前の話ですが、自分の作る時間が減るということです。そして今日に至るまでその悩みの解決法は見つかっていないのです。(続く)

2 件のコメント:

  1. 大槻先生

    木工教室を始められる決断を良くされましたですね。そのおかげで私も木工の魅力にはまってしまったのですが。

    聞いてみると木工教室も色々あって、たくさんの生徒さんを一同に集めて、ほとんど手工具での木工を教える教室もあるようです。当教室では生徒も2人までで、ほとんどマンツーマンで、木工機械をふんだんに使用して、プロ並みの技術を教わることができるのです。先生も惜しみなく技術を教えてくれます。いつも贅沢やなと思っています。

    また、こんなにたくさんの生徒さんがみな熱心に、楽しんで木工に打ち込んでおられることに私も驚いています。

    でも自分の作る時間が減るということについては私も大変だなと思っていました。まず授業中は生徒さんから目を離せません。まず怪我をしないように見張っておかねばならないし、大きな失敗をしないように、或いはいつでも質問を受けれるように見ておく必要があります。
    と言うことで、教室がある日はほとんど自分の作る時間がないと思います。土日も休みがとれません。

    本当によく頑張っておられるなと思っています。

    西宮市のSより

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  2. 西宮のSさんいつもコメントありがとうございます。

    休みが無い事自体は、道楽みたいな仕事ですからまあ良いとして、これから作り手として、どういう立ち位置で自分は存在すれば良いのか、ということに悩みというか葛藤があるのです。
    今のままとにかく頑張ることで、あるべき姿がはっきりしてくるであろう、と思っているので、頑張らんとしゃー無いというところです。そうは言ってもワタクシの頑張りなどは大したモンではありませんけどね。

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