2012年12月11日火曜日

木取り

本日の作業は荒木取りからです。普段使っている材料は耳断ちしてあるものですのでさほど思案しなくても木取り出来るのです。しかし、今回の材料は耳付きの幅広板です。これを木取りするのには、ちょっとばかり頭をひねらなければなりません。節や辺材を避けて木取りをしなければならないからです。又、木目の流れを見たり、見た目の綺麗さを考えたりと、注意することが多いのです。木工では本来、こういう木取りから始めるものなのでしょうな。現代の木工ではほとんどこういった作業はしませんが(ウチだけかな?)、たまにこういう作業をすると色々勉強になります。大昔の木工所では木取りは親方の仕事だったそうですが、そりゃそうです。どんなに技術が高くても木を読むことが出来なければ良いモノは作れませんからね。こうやって仕事をさせていただいて、勉強もさせいただいているのですから有り難いことです。(ちょっと面倒臭いけど・・・いや、いや、ウソです。)



2 件のコメント:

  1. 大槻先生

    木取りは本当に難しい作業と思います。

    先日、購入した”家具蔵”(カグラ)のカタログにDVDが付いていました。いつもはDVDにはあまり期待はしていないのですが、何気なく見ていると興味あるシーンが出てきました。
    なんとベテランの職人さんが3mx1m位の耳付きの厚手の板に木取りをしておられるのです。型板を使って、木を読みながら次々と型取りをしていきます。そして、圧巻は別の職人さんが大きな帯のこに3mx1m位の型取りをした厚手の板を大きな帯のこ盤に乗せて、板の端っこを両手でつかんで、一気に型取りに合わせて、3mくらい先を切っておられるのです。
    良く間違わずに切れるものですね。
    また型取りも部材の間がかなり空いており、もったいないな~と思いましたが、また別の用途に使われるのでしょうか?

    木材の在庫の多さにも驚きました、展示室があって、常時12種類、250枚ほどの銘木が展示されています。お客は展示室に案内されて、その中から好きな銘木を選ぶわけです。

    屋外の乾燥している山積みの木材も圧巻でした。

    大きな家具メーカーでも木取りはいまだに大事な工程なのですね。

    西宮市のSより


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  2. 西宮のSさんいつもコメントありがとうございます。

    以前、飛騨の有名家具メーカーの工場を見学させてもらったことがあるのですが、木取りの工程は見せてもらえませんでした。他の理由もあるのかも知れませんが、木取りの工程はあまり他に見せるものではない様です。木取りが上手く行けば、あとは簡単というモノなのかも知れませんね。

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