2012年12月7日金曜日

手が喜ぶ仕事

当工房は手作り家具工房ということになっておりますので、ノミやカンナだけで作っていると思われている方もおられるかも知れません。例えば江戸指物の様なイメージでしょうか。しかし、実際はほとんどの部分を木工機械に頼っているのです。(ウチの機械は質、量ともにショボいのですが。) 平面に削る、直線直角に切る、垂直に穴をあける、などなどみんな機械でやって仕舞います。やはりプロですので、効率と精度を考えるとそうせざるをえません。木工機械は現代においてはノミやカンナの延長線上にあるとワタクシは考えますので機械を使うことには全く抵抗はありません。そうした中でも機械では出来無い、手で刃物を使って加工しなければならないものもあるのです。曲線を作ったり、丸く削ったりとかがそれに当たります。この手で削る作業は機械での作業と違って、その行為そのものにのめり込んでしまうという部分があるので困ったモンです。(機械で出来ることまで手でやろうとする傾向がままあるのです。つまり、作業効率を悪くしたがるということです。ナンのコッチャです。) 椅子の座板を座ぐりしている時などは無我の境で「これは、禅ヤゾ!」なーんて思うぐらい、どういえば良いか、ウ~ン、満ち足りている気分と言うか、まぁ、そういう境地なのです。ワタクシはこれを「手が喜んでいる仕事」と言っております。ほとんどの部分を機械で作っている中で「手が喜んでいる仕事」を足すことが作るモノを変えるのかも知れません。モノ作りはプロであっても楽しくないとアカンと思っておりますが、またもやここでも商売とモノ作りとのせめぎ合いであるのです。


2 件のコメント:

  1. 大槻先生

    いよいよ年末、今日は有休をとりまして、年賀状の準備をしました。プリンターを2階から1階に下ろして、まずプリンター台の作成、1x4材で座り作業用の台を作成しました。
    イラスト図案も何例か作成しました。家族に見せて了解を得るためです。ここ20年ほど同じことをやっており、年末の恒例行事となりました。

    それから”クルミのお皿”3枚のサンダー掛け、最初にベルトサンダーを掛けて、荒仕上げをして、ディスクサンダーで中仕上げをして、最後に手で仕上げのサンドペーパ掛けをしました。次回より何回かに分けて、クルミオイルを塗ることにします。
    私にはこのサンダー仕上げも”手の喜ぶ仕事”と思えるのですがいかがでしょうか?機械は使用しますが、微妙な手加減が重要な作業で、私の好きな工程の一つなのです。

    また今日はネット購入の”KAGURA”のカタログが到着しました。(本屋を探したが無かったのです)中古品と思ったら新品でした。分厚い冊子で色々な無垢の家具が掲載されています。年末から正月にかけて、じっくりと眺めたいと思っています。クルミオイル300gも到着しました。
    今年はこれにて、ネット購入もおしまいと致します。

    今日は初雪が降りました。夜中、ますます寒くなると思いますので、くれぐれもお体をいたわりながらお仕事にお励みください。

    西宮市のSより

     


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  2. 西宮のSさんいつもコメントありがとうございます。

    作業が楽しければ手工具であっても電動工具であっても「手の喜ぶ仕事」と言えるのではないかと思います。
    Sさんはモノ作りが本当に好きなんですね。楽しまれているご様子はワタクシにとって大変勉強になります。

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